訪問診療とは....

  訪問診療は、医師が定期的にご自宅へ伺い、診察・処方・療養相談を行う医療です。外来通院が難しい方でも、病院に通うのと同じように継続して診察を受けられます。

 

 ※「往診」は、発熱・痛み・急な悪化などのときに行う臨時の診察です。訪問診療を始めると、定期の訪問診療+必要時の往診を組み合わせて対応します。

 

訪問診療のメリット

 ・通院の負担がなくなる(移動・待ち時間・付き添いが減る)
・体調が悪いときも、状況に応じて往診で対応できる
・変化や不安があるときに、相談先がある
・痛みや息苦しさなどのつらさは、在宅でも病院と同様に緩和治療が可能
  (病状により入院が必要な場合もあります)
・外来の短時間診療より、生活背景も含めてゆっくり話しやすい

※訪問診療で診ている方が自然に亡くなられた場合は、状況により医師が診察し、必要な手続きを行います(すべてのケースで同じ対応になるわけではありません)。

 

訪問診療のデメリット

  • 外来より自己負担が増えることがあります
  • (目安:1割負担で月数千円程度増えることがあります。病状や回数で変わります)
  • ご自宅ではCT・レントゲンなどの画像検査はできません
  • 必要時は病院で検査を行います
  • 血液検査は外部機関に依頼するため、結果が出るまで時間がかかります(夜間・休日は実施できない場合があります)
  • 原則として、通院が困難な方が対象です(病状や生活状況で判断します)

訪問診療は「どこも同じ」ではありません

訪問診療には大きく次のタイプがあります。

  1. 24時間365日、必要時の往診に対応する(在宅療養支援診療所等)

  2. 診療時間内のみ往診に対応する

  3. 往診に対応しない

「夜間や休日も、連絡して相談・対応してほしい」という場合は、24時間365日対応の体制があるかを確認してください。
また、訪問診療を開始する際は契約内容として、対応範囲(夜間対応、入院時の連携、緊急時の流れなど)を確認することが大切です。

 

 

訪問診療活用に際して考えて欲しいこと

 在宅でも痛みや苦痛を和らげる治療は十分に行えますが、病院と同じ設備・人員があるわけではありません。状態によっては、入院や救急受診が最適な場面もあります。

「体調が悪くなったら必ず入院して集中的に治療したい」という考えが強い場合は、無理をしてでも外来通院を続けたほうがよいこともあります。
 一方、訪問診療が必要な方の多くは、病気や後遺症で体力が落ち、通院そのものが難しい状態にあります。入院しても、元の体に戻るとは限らないケースもあります。

 そのため私たちは、症状・病状だけでなく、ご本人の気持ちとご家族の生活も含めて、その都度「今は入院がよいか/自宅でよいか」を一緒に考えます。

 ご家族の負担もあるため、意向を100%かなえることが常に正しいとは限りません。だからこそ、話し合いながら、無理のない形を一緒に選んでいくことが大切だと考えています。

 

私たちが大切にしていること

 治療の強さだけで比べれば、病院のほうができることは多いのは事実です。それでも在宅を選ぶ方には、「治療以上に大切にしたいこと」があります。理由は人それぞれです。

 私たちは、医学的な説明と今後の見通しをお伝えしながら、
 ご本人が大切にしていること、ご家族の不安や負担も丁寧に伺い、
ご本人・ご家族・支える側が無理のない形で続けられる在宅医療を整えます。